HOTROAD通信

醉いどれ天使

マネージャー本間

本日情報解禁となりました。
桐谷健太が舞台『醉いどれ天使』に出演致します。
『恋と革命』(2009年)以来となる舞台です!
どうぞご期待ください!!!

日本をはじめ世界中に大きな影響を与えた名匠・黒澤明と、その多くの作品で主演を務めた三船敏郎。後に次々と傑作を生み出すことになる二人が初めてタッグを組んだ映画が「醉いどれ天使」です。この秋、日本映画史上最強コンビの原点ともいえる作品が、満を持して舞台に蘇ります。
戦後の混沌とした時代に生きる人々の葛藤をいきいきと描いた映画「醉いどれ天使」。黒澤明監督による力強く斬新な世界観と三船敏郎の荒々しくも繊細な演技が絶賛され、今なお名作として世界中で愛されています。映画史に燦然と輝く本作ですが、実は舞台化されるのは今回が初めてではありません。映画が公開された1948年4月から約半年後、ほぼ同じキャストとスタッフが集結し、舞台作品として上演されたという記録が残っています。当時の映画界では、大規模な労働運動が起こり、多くのスタッフや俳優達が窮状に陥っていました。彼らを救うために黒澤明を中心に劇団が編成され、全国巡業が催されたと言われています。この時、上演作品に選ばれたのが「醉いどれ天使」でした。

近年、偶然にも三船プロダクションが長年眠っていた舞台台本を発見。舞台台本からは、黒澤明が逆境をはねのけ、映画同様、舞台としても最高の作品を創り出そうとしたことが伝わってきます。色あせることのない普遍性を持ち、今を生きる私たちにも強く訴えてくるメッセージ。この黒澤明の想いを受け継ぎたいと舞台化へと動き出しました。

今も傑作として語られる映画版と今や幻となった舞台版。混沌とした現代に上演する意味を受け止め、それぞれの作品が持つ魅力を引き継ぎながら、2021年の舞台版、新生『醉いどれ天使』は誕生します。

『醉いどれ天使』が描くのは、闇市を支配する若いやくざ・松永と、酒好きで毒舌な貧乏医師・真田のぶつかり合いです。結核に侵されている松永を何とか生かそうとする真田。自暴自棄に己を通そうとする松永。映画で黒澤は、松永を演じた三船の野獣のようなエネルギーに魅了されて、松永と志村演じる真田の対峙を物語の中心に据える変更を加えたそうですが、今回の舞台ではふたりのその熱量をさらに高めていきます。また、映画でも印象的なダンスシーンをはじめ、ライブならではのフィジカルでエネルギッシュな表現も満載。戦後の人々が命を燃やすように生きる姿を描き出します。

松永に挑むのは桐谷健太。

演出にあたるのは、黒澤監督同様海外での評価も高い三池崇史。バイオレンスからコメディ、最近では特撮テレビドラマ「ガールズ×戦士シリーズ」まで、多岐にわたる映像制作を続けている三池は、『夜叉ヶ池』(2004年)、『座頭市』(2007年)、六本木歌舞伎シリーズと、舞台演出も手がけてきました。黒澤映画の舞台化という挑戦にはまさにうってつけ。三池独自の手腕が舞台の世界に新風を吹き込みます。

映画畑の三池に対し、脚本を手掛けるのは、演劇界のみならず映画脚本、映像作品にも活躍の場を広げている蓬莱竜太。骨太な物語を生み出し人間を深く描き出すその力が、黒澤作品をさらに跳躍させていきます。

言ってみれば戦後と同じように先の見えない時代の真っ只中にあるいま。不器用ながらも明日に向かって歩みを進めようとする登場人物達が何を届けてくれるのか。現代に生きる我々に問う、衝撃の話題作にどうぞご期待ください。

[あらすじ]

ある夜、ピストルの傷の手当てを受けに、闇市の顔役の松永(桐谷健太)が真田(高橋克典さん)の元へやってくる。

真田は闇市の界隈に住む人々を診る町医者で、酒が好きで口は悪いが、心根は優しく一流の腕の持ち主。顔色が悪く咳込む松永を一目見て肺病に侵されていると判断し治療を勧めるが、松永は言うことを聞かずに診療所を飛び出し、闇市の居酒屋で働く同郷の幼馴染ぎん(佐々木希さん)の元へと向かう。

戦後の混乱の中、松永の采配によって落ち着きを保っていた闇市だったが、松永の兄貴分の岡田(髙嶋政宏さん)が出所し、闇の世界の力関係に変化が起きていくのであった・・・

[桐谷健太コメント]

醉いどれ天使、、、黒澤明監督と、新人で初主演だった三船敏郎さんの黄金タッグ。

東京に出てきて間もない頃、色んな人に目がギラついてるねと言われたあの頃、ひとりのおっちゃんに『お前の眼光は往年の三船敏郎みたいやな』と言われ、ちょっぴり嬉しく想ったことを覚えています。

そこから時も経ち、こうして三池監督とタッグを組めることを、嬉しく、本当にありがたく想います。

戦後の闇市で不器用ながらも情の深い漢たち。この時代の漢を演じ、生きることは、とてつもないパワーとエネルギーが必要です。無事に生きて帰れるか分からないですが(笑)、全力で入り込んでいきます。見届けていただけたら幸いです。

[公演概要]

公演名称​『醉いどれ天使』

原作 ​黒澤明 植草圭之助

脚本 ​蓬莱竜太

演出 ​三池崇史

出演 ​桐谷健太 高橋克典 佐々木希 髙嶋政宏

公式サイト https://www.yoidoretenshi.jp

【東京公演】​2021年9月3日(金)~20日(月)/明治座

【大阪公演】​2021年10月1日(金)~11日(月)/新歌舞伎座